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4-7-2.


 「あのさ、由佳。一ついい?」
「何よ」
「さっきから由佳はオシオキとしてオレを恥ずかしがらせようとして、色々してるんだよな……?」
「……だって、私だけが恥ずかしい思いするなんて、ずるいもん」
なるほど。なるほど。
これが由佳が妙に「恥ずかしくなるようなオシオキ」に拘る訳だった。
「ハッキリ言って、そのなんというか、オレ、由佳がやってくることは全然恥ずかしくないんだけど……」
「……えっ!?うそっ……」
思ったとおり。やっぱり由佳は勘違いしていたようだ。
このまま勘違いされたままというのも何かよろしくない感じがするので、正直に教えてあげることにした。



 「オレさ、こういうことされると余計うれしいというか興奮するというかで全然恥ずかしくないんだよ」
「なんでよ、こういう風にされたら恥ずかしくならないの?」
由佳の考えとしては、男でも恥ずかしい部分をさらけ出されると、当然、恥ずかしくなるものだと思っていたのだろう。
「いや、オレもそうなんだけど、女の子とは全然違って、男って裸見られたくらいとかじゃ、そんなに恥ずかしくならないし……
 しかも相手が由佳だったら、なおさら恥ずかしくないというか……
 由佳はさっきからオレが恥ずかしくなるようにと思ってやってるんだろうけど……」
そこまで言ってみると由佳は黙ってしまった。
そりゃ、自分がやってきたすべてが空回りだったと分かったのだから。
思ったとおりの成果が挙げられていなかったことが分かったせいか、由佳の表情はどことなく不満げだった。



 「ええっと、まぁ、そういうことだし……」
「じゃー、どうすれば恥ずかしくなるのよ……」
由佳は智之を恥ずかしがらせようと思わず必死になっている。
にっちもさっちも行かなくなったのか、今度はストレートに聞いてきた。
「恥ずかしくなるということ考えれば、手コキとか足コキか……」
「それって、智之が手とかでしてもらいたくて、そういう風に私を誘導しようとしてるんじゃないの?」
「い、いやいやそういう事じゃなくて、純粋に自分自身の中にある羞恥心に照らし合わせてみるとそういう選択肢が出てきたということで……」
「そ、それなら手でしてあげたら、ホントに恥ずかしくなるの?」
「まぁ、単純にコレを飛行機でつつかれるよりは恥ずかしくなる」
「……わかった。言っとくけど、これは智之を気持ちよくさせたりするんじゃなくて、オシオキなんだからね」
先程から、由佳はやたらとオシオキオシオキと強調しているのだが、
果たして、さっきから行われている行為がオシオキとして、十分な意味をなしているかというと甚だ怪しいのが実情だ。
(由佳がオシオキだと思っている以上、一応、オシオキなのか……?)



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 かくして由佳は名目上はオシオキだが、普段と同じ手付きで智之の肉棒をしごき始めた。
普段と違っていることは、今、由佳が手コキをしているのは智之のために奉仕するため、ではなく、着替えを覗き見たことに対する「オシオキ」であり、
また、二人の体格差が逆転していて、さらに、もう一つ、忘れてはならないことは二人ともその体格差のまま、1000倍に巨大化しているということである。
この妙なシチュエーションは結果として、智之にとっては好都合だった。
(自分も巨大化した状態で大きな由佳にいじめてもらうってのは予想外のシチュエーションだな……)
同じ手コキでも「由佳にさせてる」のと「由佳にされてる」の違いがあって、快感は全く異なる。
由佳に思い通り、されるがままに身を任せていると快感が次々と押し寄せてくる。
(や、やばい……もうイキそうになってる……)
と、そこで由佳の手の動きがストップした。
「まだ出しちゃだ〜め」
「あっ……」
「ふふ〜ん、こうすれば確かにオシオキになるね。イキたくなって仕方ないんでしょ?」
智之が頭を縦に振った。
「だって、智之がイキそうになるタイミングは分かってるもん♪」
由佳は今までの経験から智之がイキそうになる時の表情をほぼ把握していた。
だから、智之をイカせないようにすることは造作もなかった。
「せっかく私より大きくなったのにすぐにちっちゃくなって、弄ばれちゃうね♪
 でも、智之はおっきな女の子が好きだから別にいいよね?」
「悪くはないな……」
「強がっちゃって。智之って攻められると弱いの、私、知ってるんだよ?」
「そうか?」
「本気出してもいいんだけど?」
「本気……?」
「うん、本気出してないよ、まだ。でも、本気出しちゃうと智之がすぐにイッちゃうしね……イキそうになってる顔がかわいいからもっと見たいもん」
「かわいい……か。そう言われると何か複雑だな」
「いいの、褒め言葉なんだから」
そうこうしてる間にも智之の勃起が収まってきた。
「さーてと、また可愛がってあげるからね♪ 大人しくしてなさいよ」
こうして、由佳は手コキを再開した。


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 「ふふふ、なんかいい感じになってきたみたい」
幾度かさっきのように寸止めを繰り返すことで、恥ずかしさとはまた違ったオシオキになったことで由佳は満足気だった。
イキそうになったというのに、イケないのは非常に辛いモノだ。
智之がその時に見せる表情が由佳を刺激して、やや嗜虐的な言動に導いている。
由佳も普段とは違って、優位な立場にたって、智之を思いのままにできるのがどうやら気に入ったようだ。
「でも、まだまだ。ちゃんと我慢しなさいよ、すぐに出ちゃったらオシオキの意味が無いんだからね」
普段の時の感覚を把握しきっているせいか、イキそうになると動きを止める由佳の手付きは絶妙だった。
智之がイキそうな素振りを見せると、すぐに手を離してイカせないようにする。
ただし、そうは言っても止められないことだって十分にある。
寸止めされ続けていたが故にもはや智之の我慢は限界に達していたのだ。



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 「ヤバい、出る……」
「えっ!?」
次の瞬間、由佳が手にしていた智之のモノから白い液体がドピュッと勢い良く放出され、放物線を描いて飛んでいった。
そして精液の放出は数秒間、続いた後、ようやく収まった。
ほとんど精液を出しきっても、智之の肉棒はまだひくついていた。
「……ごめん」
「……」
由佳は驚いているのか、黙ってしまった。
「な、なんかすごくいっぱい出なかった?」
「すっげー気持ちよかった…………」
智之は膨大な量の精液を放ったせいか呼吸が荒くなっていた。
さすがにアレだけの量ともなると体への負担もあった。
呼吸は乱れているものの恍惚の表情を浮かべていた。


 「これでも必死に我慢してたんだけどな……あまりに気持良すぎたから我慢できなかった」
「そ、そんなによかったんだ……」
「ほら、さっきから興奮しっぱなしだったわけだし……」
「って……出していいってまだ言ってないのに……もう……」
「ゴメン、あまりにも気持よすぎて我慢できなかった……」
最後の最後まで、自分の思い通りのオシオキが遂行できなかったことに由佳は不満そうだった。



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 一方、勢い良く飛んでいった精液の方はというと、空港のターミナルビル、駐機されてた機体やその周辺に降りかかっていた。
智之が撒き散らした精液は至る所に白い小さな湖を形成していた。
その量たるや、精液を撒き散らした人間の巨大さを伺わせるに十分な程、莫大な量であったのだ。



 「いやだって、由佳にここまでイジメられるとは思ってもなかったし……」
「ほ〜ら、やっぱり。私にイジメられてうれしくていっぱい興奮したじゃん」
「……うるせぇ」
「あんなに強がってたのにね」
「そういう由佳だって強がりなトコロ、結構あるくせに〜」
「…………うるさい」
どこか似ているところがある二人だった。



 それからしばらく無言のまま、向き合った後。
「……元に戻っていいよ」
由佳がボソッと呟いた。
「えっ……」
「もういっぱい出ちゃったから。もう続けられないでしょ?だから、これで一応、オシオキは終わり」
由佳はまた不機嫌そうな顔をしている。
その不機嫌さはまだまだオシオキが物足りないと物語っているようだった。
とりあえずオシオキが終わり、元に戻ってもいいというお許しが出たので、
智之は元の体の大きさ、と言っても1000倍であるが、戻ることにした。


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 「結局、オシオキも智之を気持よくさせるだけになっちゃった」
「そう言われても手コキをオシオキとしてやったのは由佳じゃん」
「それもそうだけど……でも、そうさせるように仕向けたのは智之でしょ?」
「それもそうだけど
「ちょっと、そもそもの原因は智之が私の着替えを覗き見たことでしょ!?」
「はい、ゴメンなさい」
智之は速攻で謝罪した。
着替えを覗き見した件を持ち出されては勝ち目がなく、どうしようもない。
どうやらまだまだお怒りのようだ。
(う〜ん、つんつんモードになってるなぁ……どうしようか)
「着替えてるとこ見られるのって、ホント恥ずかしいんだから」
「はい、ゴメンなさい」
またしても智之は速攻で謝罪した。
ここは素直に謝り続けて凌ぐしかない。
何とか機嫌を取り戻してもらわないとこの後の予定にも支障が出てしまう。



 「………………」
「……由佳?」
「それに……智之ばっか好きにしてズルいもん……」
「何が?」
「何がって、この世界は智之の好き放題に出来るんでしょ?」
「そうだよ」
「だったら、私にも出来るようにして」
「へっ?」
「だって、智之は自分の大きさも私の大きさも自由に変えられるけど、逆に私は智之の大きさを変えるどころか、私自身の大きさだって変えられないのはずるいでしょ?」
(えーっと、そういうことでも怒ってるのか……?)
由佳から聞かされた怒りの理由は智之にとっては意外な物だった。
言われてみれば確かに、これまでは自分のワガママに由佳を付き合わせていた。
由佳からしてみれば、「自分だけずるいっ!」って思われても仕方ない。
とは言え、これが由佳がプリプリしてる原因の一つであれば、解決策は簡単だ。
「わ、わかった、わかった。今度する時から由佳もオレと同じように操作できるようにしとくからさ、それでいいか?」
「ん、よろしい」
「で、そろそろご機嫌を直してもらえませんかね」
と智之は由佳の頭をなでなでした。
すると、由佳は素直に受け入れる。
怒りもだいぶ治まってきたようだ。


<つづく>