侵略遊戯 平和は脆く、儚いものでしかない。人の命もまた同じ。 どれだけ科学が進歩しようとも、どれだけ人類が足掻こうとも、 この耐えがたい宿命から決して逃れることなど出来ず、 ちょっとした気まぐれによって掻き乱され、失われてしまう。 そう、「ちょっとした」気まぐれによって…。 梅雨もようやく明け、夏日になろうとしたある日のこと。 突如として空が白く光ると同時に侵略者は姿を現した。 「ん〜、到着っと。」 私は辺りを見回してみる。うん、無事に着いたみたい。 下を見ても、広がっているのは小さな小さな町並み。 いや、私がおっきいのかな。ま、どっちでもいいや。 とりあえず、小人さんに宣戦布告しちゃおっと。 「小人の皆さん、はじめまして〜。私は天野桃衣だよ。  この小さな世界を侵略しに来ちゃいました♪  でも、もし抵抗したかったらご自由にど〜ぞ。  私がたっぷり可愛がってあげるよ。たっぷりね。  ま、せいぜい私を楽しませてね。それじゃ、侵略開始〜♪」 ふふ、足元では小人さんが大騒ぎしてる。侵略するって言ったからかな。 それもあると思うけど、やっぱり私がすっごく大きいからみたい。 私の大きさは、小人さんからしてみれば身長1500m以上あるからね。 付近の建物は踝ほどの高さしかなくて、なんだか可愛らしい。 小人さんに至っては本当に小さくて、ゴマ粒みたいだよ。 ちなみに、今の服装はセーラー服。この世界の人に合わせて着てみたの。 それと、茶色の革靴と黒のニーソックスを履いているんだよ。 この服装は清楚な感じで、なかなかのお気に入り。 でも、スカートがちょっと短いし、こんなに大きいと…ね。 心なしか、みんなに見られている気がするよ…。 (え…えっちな小人さんはみんな潰しちゃうんだから) と思っても、やっぱり恥ずかしいよぅ。 何時までもじっとしていたら来た意味がないので、 私は思い切って小さな、小人さんにとっては大きな一歩を踏み出した。 くしゃっ まるで柔らかな砂浜を歩いたかのような感触。 とりあえず小人さんが多そうな所を狙ってみたけど、みんな潰れたのかな? 一応足を上げて確認してみる。…靴型のクレーターには何も残っていなかった。 「んと、もうちょっと潰れる感触がほしいなぁ。」 不満を言いながらも、私は感触を確かめるためにもう一歩、二歩と歩いていく。 くしゃ、くしゃっと街並みが潰れる音。たくさんの建物がその都度ぺしゃんこになる。 でも、あまりに脆すぎて、いまいち街を踏み潰した感じがしないよ。 「…そうだ、靴下で歩けば潰れるのがよくわかるかな。」 早速私は靴を脱いで、ニーソックスで地面を踏みしめてみる。 建物を踏んだらちょっと痛いかなと思ったけど、意外に…というか全然平気。 むしろ地面のデコボコがきれいに足裏の形に整地されちゃっている。 それに、今度はちゃんと建物が潰れる感触がニーソックス越しに感じられた。 さすがに小人さんが潰れるのはわからないけど、だいぶ良くなったかな。 足の裏もだんだん敏感になってきて、なんだか気持ちいいかも。 (この街はぜ〜んぶ私の足だけで壊しちゃおっか) なんてことを思いながらも、私は建物という建物を次々に破壊していく。 雑居ビルも、立派なオフィスビルも私の足にかかれば等しくぺしゃんこになり、 どんなに大きい建物でも、高い建物でも一踏みで全壊しちゃう。 ホテルは駐車場ごと蹴飛ばしたら、向こうでちょっとした大惨事が起きちゃった。 真新しい高層マンションが立ち並ぶ団地も丸ごと踏み均したり、 緑豊かな公園も土砂で埋めて茶色にしたりとやりたい放題。 幹線道路の上に足を滑らせて、車や小人さんをすり潰したりもした。 (小人さんの小さな街を私の足だけで征服しちゃう) そんな想像と相俟って、ますます破壊が楽しくなる。 「ふふ。ちっちゃいって可哀想なぐらいみじめだね。  私がちょっと歩くだけで潰れちゃうなんて。」 あまりに脆すぎる街を踏みにじって、圧倒的な優越感に浸る私。 もう恥ずかしいなんて気持ちはなくなって、大股で歩いても大丈夫。 そうでなくても、必死で逃げる小人さんなんか楽々一歩で追いつけちゃう。 「ほらほら、早く逃げないと桃衣が潰しちゃうよ。こんな風に…ねっ。」 ずうううううん。ごごごごご… 小人さんの集団めがけてちょっと強く地面を踏みつけただけなのに、 周りの建物までみ〜んな倒れたり、崩れ落ちたりしちゃった。 もちろん、爆心地では何も原形を留めていなかったけど。 それからしばらくの間、私はこの街を弄んじゃった。 ちょっと大きめの建物は足を建物全体に擦りつけて壊し、 商店街なんかは踵でまんべんなくえぐって壊したよ。 市役所や美術館はぺしゃんこにした上に踏み固めちゃった。 きれいさっぱりなくなるって、こういうことかな? 大通りの建物もぜ〜んぶ踏み潰しちゃって、何も残ってない。 残っているのは私の足跡だけ。あとは瓦礫ぐらいかな。 もちろん、大通りは小人さんと一緒に埋没しちゃったよ。 これで残っているのはこの街で一番大きな駅だけ。 最後に壊そうと思ってとっておいたんだよ。 だから、追い詰められた小人さんがうじゃうじゃいる〜♪ 線路は壊さないでおいたから、逃げれると思ったりしたのかな。 甘いねぇ。えっちな小人さんはみんな潰しちゃうんだからね。 まずは一番小人さんが多そうなロータリーから破壊を開始。 バスやタクシーごと一踏みで、ゆっくりと大勢の小人さんを潰していく。 ぷちぷちぷち 柔らかなものが弾ける感じ。さすがに数が多いと、潰れるのがわかるみたい。 ちょっと得した気分。すぐに壊さないでおいた甲斐があったかな。 続いてもう一歩。今度は反対側の駅前広場を踏み潰す。 うん、やっぱり小人さんが潰れるのが感じられる♪ これであとは駅舎だけ。ちょうど私の真下になっているけど…。 (き…気にしたら負けかな…) 何がどう負けだかわからないけど、構わずに破壊を続けることにした。 でね、私が足を駅の真上に動かしたら、微かに悲鳴が聞こえてきちゃった。 でも助けてあげな〜い。たっぷりと虐めちゃうんだからね。 「…それじゃ、踏み潰しちゃいま〜す。」 一応宣言してから足をゆっくりと下ろす。 ぐしゃり 足の裏で駅が潰れていく。駅ビル、連絡橋と順々に。 そしてホームや車内にいた大勢の小人さんを巻き込みながら着地。 足の先にほんの少しはみ出した電車がなんとも可愛らしい。 でも、親指を少しだけ動かしたら消えちゃった。 駅の方も、ぐりぐりと捻り潰したら跡形もなくなったよ。 最後に線路の上を歩きながら、逃げていた小人さんや電車を踏み潰せばおしまい。 あっという間にこの街は破壊し尽されたのでした〜♪ お次に向かったのはさっきよりもずっと大きな街。 中心部には超高層ビルが林立しているし、色々と楽しめそう。 ま、超高層なんていっても私の膝よりずっと低いんだけどね。 でも、楽しみは取っておきたいので近くの住宅街から壊しちゃおっと。 という訳で、私は足を左右にすり動かしながら歩きはじめる。 こうすることで踏み残しも無くなるし、一度に何十軒もの家屋を粉砕できちゃう。 アパートやマンションも同じだよ。だって小さすぎるもんね。 中には立派な豪邸が立ち並んでいる場所もあったけど、お構いなし。 ちょっと足を動かしたらすぐに足の下に消えちゃったよ。 もちろん、道路いっぱいの自動車や小人さんもみ〜んな一緒。 足跡にめり込ませたり、ニーソックスの染みに変えたりしちゃった。 途中いくつかあった学校も踏み潰したり、蹴飛ばしたりして破壊。 校庭にはたくさんの小人さんがいたみたいだけど、全滅ぅ。 ショッピングセンターは両足で挟んで、ちょっと力を込めたら粉々になっちゃった。 とまあ、そんな感じで住宅街を軽くあしらうように壊したら、 お目当ての超高層ビルが立ち並ぶ中心部に移動っと。 「…ん、やっぱり小さいなぁ。」 ビル群の脇に移動した私。小さな超高層ビルを見下ろして、つい不満が漏れる。 「もういい加減踏み潰したりするのも飽きちゃったし…。  何かいいアイディアでも…。そうだ、太ももで挟むのはどうかな?」 思い立ったが吉日、ビルを震動で壊さないように注意しながら、私は膝立ちになった。 ちょうど太ももの間には高さ200mぐらいの超高層ビルがすっぽり収まっている。 「それじゃ、いっくよ〜。えいっ!」 私は掛け声とともに、太ももを一気に内側に寄せた。 ぐわっしゃあああああん 太ももがぴったり閉じるのと同時に建物は爆砕。 瓦礫も何もかもが圧縮されて、跡形もなくなっちゃった。 (…これ、結構いいかも。潰れるのがより感じられちゃう) すっかり虜になった私。快楽のあまり、つい笑みがこぼれる。 程よい大きさの建物と太もものコラボレーション。 超高層っていうだけあって、なかなか楽しませてくれるぅ。 「ふふ、小さいなんて言ってごめんね〜。  立派な建物だけに、ちゃんと潰れるのがわかったよ。  おわびに超高層ビルはぜ〜んぶ挟み潰してあげる♪」 笑顔で破壊宣言した私は、膝立ちの体勢のまま移動する。 そして、地面を削ったり小さな建物をすり潰したりしながら ビルを太ももの間に挟み込んでは、次々に粉砕していく。 こんな大破壊を目の当たりにして小人さんはびっくりしてるかな。 それとも逃げるので精一杯で、そこまで気が回らないかな。 (ま、いずれにしても一瞬で楽にしてあげるから安心していいよ) そんなことを思いながらも、また一つ超高層ビルを粉砕。 「あはっ、楽しい♪」 満面の笑みの私。調子に乗ってついつい壊しすぎたら、 いつの間にか近くにある超高層ビルは一つだけになっちゃった。 高さ200mくらいの、全面ガラス張りの建物。 ガラス越しに中を覗きこめば、たくさんの小人さんがいる。 (…せっかく生き残ったんだから、何かご褒美でもあげよっか。 でも小人さんは何が好きかなぁ?……むぅ…) 「や、やっぱりおっぱいがいい…かな?」 小人さん相手だし、別にご褒美なんてあげなくていいのに なぜかうろたえちゃう。どうしてかなぁ。 (で、でも、ちゃんとおっぱいはあるんだからね…!) …気を取り直して、私は胸で建物を挟むようにしながらうつ伏せになる。 うん、なんとかビルを挟むことができそう。よかったぁ。 (もう誰にも貧乳なんて言わせないんだからね) なんてこっそり思ったりしたのは内緒。 「んじゃ、挟むよ〜。服越しでごめんね。…えい。」 ぐわっしゃあああんん なるべく優しく挟んだつもりだけど、一瞬で粉々になっちゃった。 小人さんの世界に合わせての力の調節って難しいね。 でも、建物の低層部分が挟まれずに残っていたので、 おっぱいで建物の両脇の地面を削りながらもう一度挟んでみる。 一気に潰すことがないよう、今度は優しく丁寧に。 そのおかげで、ビルが弾けながら潰れちゃってるぅ。 でも、やっぱり最後は一気に潰しちゃった。ごめんね。 超高層ビルを全部破壊した私は、今度は四つん這いになって 何か面白いものがないか探しながら街を蹂躙していく。 すり潰される小さな建物、寸断される道路。 地面にめり込む自動車。削られていく大地…。 み〜んな私の身体の下で起きているんだよ。 もちろん、その巻き添えになった小人さんもたくさん。 大勢いるところを狙って、手のひらで潰したりもしちゃった。 あとには私のきれいな手形だけが残っていたよ。 そうやって遊んでいたら、スタジアムを発見。 何かの試合をやっていたみたいで、小人さんがいっぱい♪ みんな逃げようとしているけど、そうはさせないよ〜。 私は小人さんに逃げる時間も与えずに、スタジアムの真上に移動。 そして、私の下でうごめいている小人さんに向かって死刑宣告をする。 「これからみんなを私の身体で潰してあげるね〜。」 一気に潰してもいいけど、それじゃ勿体無いのでゆっくりとね。 まずはスタジアムの隣にある駐車場にお腹を押しあて、 さらには擦りつけて車や小人さんを躙っていく。 「ん…気持ちいいっ!」 快感のあまり、私はつい声を漏らしちゃった。 小人さんしかいないとはいえ、ちょっと恥ずかしいな…。 けど、恥じらいよりも快感を得たい気持ちの方が強く、 私はさらに強くお腹を地面に擦りつけちゃう。 続いておっぱいも。それぞれがスタジアム並みの大きさで、 小人さんからしてみれば、二つの小高い山が降りてくるんだよ。 (ふふ、私の身体をたっぷりと堪能してね) そんなことを思いながら、私は体を前に倒していく。 はじめにスタジアムの屋根がおっぱいに触れてへし折れ、 続いて観客席が両脇から半円状に押し潰される。 あとはおっぱいを内側に寄せればおしまい。 小人さんも、ベンチも、み〜んなすり潰しちゃった。 スタジアムも破壊した私は高速にも襲いかかったよ。 でも、高速っていっても私にとってはものすご〜く遅いけどね。 それに車でいっぱいで、本来の速度も出せないみたい。 私から逃げようとしているのに、これじゃあ可哀想だから、 空を飛ばせてあげることにしたよ。 「ふぅ〜〜〜。」 道路に沿って、埃を飛ばすように息を吹きかけていく。 あはっ、空高く飛んでいく〜♪本当に埃みたいだね。 バスも、トラックも、軽自動車もみんな仲良く舞い上がってるよ。 道路まで橋脚と一緒に飛んじゃっているけど…。ま、いっか。 気にせず、どんどん息を吹きかけていっちゃう。 何百台、何千台と宙に舞ってるぅ。そして、遠くで落下。 中には落ちた衝撃で爆発しちゃってる車も…って、空でも爆発が。 何が起きたのかと考えていると、今度は顔で小さな爆発。 ん〜と、これは小人さんの攻撃なのかな。 空の向こうを見れば…確かに戦闘機がいるし。 「むぅ。小人さんのくせに不意打ちなんて生意気だよ。  身の程知らずのお馬鹿さんは痛い目にあわせちゃうんだから!」 突然の攻撃に、ちょっと頭に来ちゃった。全然効いてなかったけど。 私は立ち上がると、まずは膝ぐらいの高さを飛んでいる編隊をさくっと踏み潰す。 怒りを込めた一撃で、四機を爆発が起こる前に地面にめり込ませた。 その衝撃で大地に大きな亀裂が入り、近くの構造物は崩壊しちゃう。 (これで少しは格の違いがわかったかな) と思ったりもしたけど、小人さんはまだ戦う気みたいで、 二手に分かれて左右から挟み撃ちにするみたい。 「ふ〜ん、私の力がまだわからないんだぁ。  徹底的に思い知らせてあげないといけないね。」 そう言って、私は左手の戦闘機群に向き合う。数は十機くらい。 その先頭の機体にデコピンをお見舞いする。 ぽしゅっ なんだか腑抜けた音。でも、直撃を受けた機体はバラバラになっちゃった。 他の機体は攻撃しつつ、デコピンの射程圏外に逃げようとしてる。 撃ち逃げなんかして腹が立っちゃう。許さないんだから。 私は飛んできた数十発のミサイルを軽く薙ぎ払うと、もう一発デコピンをする。 今度は二機が巻き込まれて爆散。周りの機体も衝撃でバランスを失ってるみたい。 すかさず手を振り下ろして止めの一撃。手のひらで小さな爆発が何箇所かで起きた。 これで半分を殲滅した私は、背中を攻撃し続けている残り半分にも魔の手を伸ばす。 まずは右手を振り回して戦闘機を叩き落としたり、両手で挟み潰したりして撃墜し、 バラバラになった残骸に息を吹きかけてお掃除〜♪ミサイルも吹き飛ばしちゃった。 逃げようとした機体には、上の建物ごと地面をえぐって投げつけたりして撃墜。 これで、私に逆らったお馬鹿さんは全滅。ふふ、弱すぎぃ。 気がつけば、この大きな街もだいぶボロボロになっていた。 至る所で火災が起き、煙が立ち込め、一面は足跡と瓦礫の山。 ぜ〜んぶ私がやったんだけどね。でも、まだまだ破壊しちゃうよ〜。 私は早速地面に寝そべる。ごろごろって転がれば一挙に壊せちゃうからね。 試しに一回転してみれば、数平方キロが廃墟に早変わり。 どれだけ建物が密集してようが、どれだけ小人さんがいようが同じだよ。 オフィス街は数回転がりまわったら消滅しちゃった。 繁華街もぺしゃんこ〜。あはっ、全身で感じちゃう。 でも、もっと感じたくて時々胸を地面に擦りつけたりもする。 おっぱいの下で消えていく町並み。跡には胸に削られた地面だけ。 なんだか欲情しているみたいで恥ずかしいけど、気持ち良くて続けてしまう。 そうやってちょっとした大破壊をやってると、前の方からまたミサイルが飛んできた。 結構な数だなぁなんて思っていると顔に数十発が立て続けに命中。 さっきよりは威力がありそうだけど、全然痛くもかゆくもなかった。 (やっぱり小人さんの軍隊ってこの程度の力しかないのかなぁ。 でも、この街もほとんど破壊しちゃったし、遊んであげよっか) 早速私は兵隊さんを探してみる。すると、私が押し潰している幹線道路の先に 何十輌もの戦車や自走砲、対空車輌といったおもちゃがたくさんっ。 一つ一つはゴミみたいに小さいけど、たっぷり可愛がってあげる。 ま、一応警告はしてあげようかな。逃しはしないけどね。 「あはっ、そんなに小さいのに私と戦う気なのかなぁ。  やめておいた方がいいよ?私はこんなに大きいんだからね。」 そう言うと、私は立ち上がって小人さんの軍隊を見下ろす。 …しばらくの沈黙。あまりに大きくて怖気づいちゃったのかな。 (じゃあ、無理にでも攻撃させちゃうよ) と思って動こうとした時、ようやく攻撃が始まった。 おもちゃの兵隊の一斉攻撃。でも、着弾するのはニーソックスだけ。 それに、命中してもニーソには綻び一つさえ出来ない。 「それで攻撃してるつもり?ぜ〜んぜん効かないよ。」 くすくすっと笑っちゃう。女の子一人に傷すらつけることが出来ないなんて。 それでも小人さんは可哀想なくらい必死に攻撃を続ける。 「あ〜あ、小人さんってほんと〜にお馬鹿さん。  こんなに大きな桃衣に勝てると思ってるのかなぁ。  ほらほらぁ、兵隊さんなんて一足で潰せちゃうんだよ。」 そう言いいながら、私は軍隊の真上に右足を振りかざす。 恐怖に怯えたのか、それとも射程外なのか、攻撃はぴたりとやんだ。 「もうおしまい?それじゃ、今度は私の番だね。  でも、逃げたかったら逃げてもいいんだよ。  それが出来ればの話だけど。…えいっ。」 ずうううううううん たった一歩で戦車は全滅。他の兵器もだいぶ潰しちゃった。 ふふ、女の子のニーソックスに潰されるって、どんな気持ちかな? 怖い?それとも屈辱ぅ?意外に嬉しかったりして。 そんな変態さんがいたら、一瞬で潰したのは可哀想かなと思って、 私は踏み下ろした足をさらにぐりぐりして残骸を踏みにじる。 その隙に、なんとか潰されずに済んだ兵隊さんは逃げようとするけど、 一歩といわず半歩で追い越して、向き直って一言。 「ばいばい♪」 足をすっと動かして、兵隊さんをすり潰せば終了〜。 あっという間に全滅させちゃった。 二つの街を破壊した私は、次に港湾都市の方に向かった。 結構大きめな港と飛行場がある街。工場もたくさん立ち並んでいる。 大きめのビルはさっきより少ないけど、街の中心には大きなタワー。 ふふ、また思いっきり暴れちゃうよ。跡も残らないほどね。 でもその前に、服が汚れちゃったし、海もあるので着替えよっと。 という訳で、私は指を組んで、祈るようにしながら目を閉じて念じる。 魔法みたいなとこかな。この世界にこれたのもこれのおかげ。 っと、着替え終わったみたい。今度は紺のスク水だよ。 これで海に入っても大丈夫だし、見られて恥ずかしい所もなし。 ニーソックスは脱いじゃったけど、素足でもいっか。 んじゃ、着替えも終わったし、街に侵攻しちゃいま〜す。 まずはいつものように住宅街から破壊していく。 くしゃ、くしゃっと一度に何十軒もの家屋を踏み潰し、 逃げ遅れた小人さんをすり潰し、スーパーを蹴り壊す。 (ん…なんだか新鮮な感触でいいかも) 地面のでこぼこを平に変えながら、私は新たな感触を楽しんでいった。 また、足の指の間にビルを挟んで潰したりといった新たなことにも挑戦。 気がつけば、足だけで住宅街を壊滅させちゃっていた。 次はオフィス街。さっきは足ばっかり使ったので、今度はお尻を使おうかな。 ということで、建物の密集している場所めがけてヒップドロップ。 ずどおおおおおん ちょっとした大地震。衝撃で周りの建物はだいぶ崩れ落ちる。 もちろん爆心地は言うまでもなく全滅。きれいなお尻の跡だけが残っちゃった。 でも、まだまだ建物はたくさん残っているので、さらにもう一回。 ふふっ、天からお尻が降ってくるってどんな気持ちかな。 今度はビルを粉砕する感触を楽しむためにゆっくりにしてみたから、 いくつもの建物がお尻で潰れていくのがわかるぅ。 ゆっくりだったから着地の際の衝撃は小さくなっちゃったけど、 お尻を動かすことで周りの建物をどんどんすり潰しちゃうよ〜。 そうやっていると、いつの間にかタワーが目の前に。 高さは座っている私のおへそぐらい。ちっちゃくて可愛いっ。 でも、小人さんが作ったものはみ〜んな壊しちゃうもんね。 私はタワーを壊さないように、慎重に足をハの字にして囲みこむと、 足を少しずつ閉じていく。もちろん、地面を削り、他の建物を粉砕しながら。 「あはっ、小人さんの小さな街がぷちぷちっと潰れてくぅ。」 楽しくて、つい声に出しちゃう。その間にも足はどんどん内側によっていき、 足の先がくっつき、ついにはタワーも太ももに挟み込まれる。 女の子に囲まれちゃって、中からはさぞかし絶景が広がっていたりして。 でも、ちょっとずつ力を入れていけば、すぐにタワーの干物の完成〜♪ 潰されずに残った展望台も、指でかる〜く押したらぺしゃんこになっちゃった。 オフィス街も破壊した私は、まだ無傷の工業地区に移動した。 足元に立ち並ぶのは、煙をもくもく吐き出す煙突の山。 なんだか気分が悪くなっちゃう。煙も吸い込んじゃいそうだし。 そんな悪いものは一つ残らず壊しちゃうんだから。 「ん〜、えいっ!」 私は強く地面を蹴って空高くジャンプ。…そして勢いよく着地。 ずどおおおおおおおおおおおんん!! 今までで最大の地震を発生させる。足元には深さ100m以上のクレーター。 周りも大きな亀裂と起伏が走ってる。それと大量の土煙。 半径数キロの工場は全て消滅し、煙突も一本も無くなっちゃった。 被害はそれだけに収まらず、港のクレーンが倒れちゃったり、 飛行場の管制塔が傾いたり、近くの山では地滑りまで起きちゃってる。 …改めて自分の圧倒的な強さを実感。でも、ちょっとやりすぎちゃったかなぁ。 たった一回ジャンプしただけで工場は無くなっちゃったし、楽しみが減っちゃった。 とはいえ、やってしまった事はどうしようもないし、この街が壊滅したわけではないので、 私は破壊を続けるべく比較的被害が少ない方へと移動していく。 その先にあるのは貨物ターミナル。貨物列車とコンテナがたくさんっ。 さっきのジャンプのせいで脱線したり、コンテナが崩れ落ちちゃってるけど…。 どうせ壊しちゃうので気にしないことにして、私は四つん這いになる。 そして、ごちゃごちゃしている場所をめがけて身体を落とす。 ぐしゃっ、ばきっ スク水の下で貨物列車やコンテナがどんどん潰れていく。 たまにタンク車が爆発したり、頑丈な鋼材がちくちくして気持ちいいっ。 ちょっと大きいと思ったけど、何回か寝転がったら貨物ターミナルなんてほぼ全壊〜。 最後に、潰れずに残った貨物列車二本をおっぱいで挟んじゃえばおしまいっと。 続いてその近くの空港。地震の影響で滑走路には亀裂が走り、 駐車場の車はぐちゃぐちゃになってるけど飛行機は無事みたい。 建物もあまり崩れてない。よかったぁ。壊れてたらつまらないからね。 でも、安堵する一方で駐車場を踏み均し、空港ビルを蹴り崩していく。 だって自分の身体で壊した方が楽しいもん。 「ほらぁ、潰しちゃうぞ〜♪」 こうやって小人さんと遊ぶこともできちゃうし。…えいっ。 ぷちぷちぷち 建物から滑走路に逃げようとした小人さんの集団を一踏みで全滅させる。 傾いた管制塔も踏み潰したら、目ぼしいものは飛行機ぐらい。 そのうちの一機はボロボロの滑走路を何とか走ろうとしているけど、逃がさないよ〜。 二歩で追いついて、中指と人差し指で両翼を破壊しちゃう。これでもう飛べないね。 あとは潰さないように慎重に摘んで、顔の高さまで持ち上げて観察する。 ふふっ、おっきな桃衣に見られちゃって、飛行機の中はパニックになってるかな。 窓が小さすぎて見れないのが残念だけど…っと、いいこと思いついちゃった。 悪戯っぽい笑みを浮かべ、私は飛行機のコクピットを親指と人差し指の爪で切断する。 そして不要のコクピットをぽいっと捨てちゃえば、中の小人さんが丸見えだよ。 「…ん、みんな怯えちゃって可愛いっ。でも、一瞬で楽にしてあげるね。」 そう言って、私は手のひらに飛行機を置いて、だんだん握りしめていく。 変形していく機体。このままゆっくり潰してもいいけど、約束通り最後は一気に手を閉じた。 (ちょっと遊びすぎちゃったかなぁ) ゆっくり手を開けて、ペラペラになった飛行機を見つめながらそう思ったりもしたけど、 足元を見ても他の飛行機は全然動いてない…というか遅すぎて動いてるように見えない。 いらぬ心配だったみたい。所詮は小人さんの乗り物ってとこかな。 私は手の中の残骸を丸めて投げ捨てると、そんな鈍間な飛行機に襲いかかった。 まずは滑走路に入ろうとしている機体を一踏みで破壊して地面にめり込ませる。 続いて瓦礫となった空港ビル脇の二機を薙ぎ払って、格納庫に激突させて破壊。 最後に、少し離れた駐機場に停まっていた飛行機も一歩で歩み寄って踏み潰し。 俊敏な動きをつい見せつけちゃった。だってあまりに遅すぎたもんね。 飛行場も破壊した私は、ついに港にも侵略を開始した。 倉庫を踏みにじり、コンテナを蹴散らし、倒れたクレーンも踏み潰して 陸の上をあらかた更地にすると、埠頭に停泊していたタンカーの脇に着水。 …海は思ったよりも浅くて、足の裏を濡らす程度しかなかった。 でも、その際発生した波でタンカーは大きく揺れちゃう。 私の足より長いのに貧弱ぅ。指一本でも勝てちゃうかな? 試しに船の中心に人差し指を突き立てて押してみれば、 抵抗することなく指は甲板と船底を立て続けに貫通してしまう。 んで、指を引っこ抜こうとしたらタンカーごと持ち上がっちゃった。 仕方ないから反対の手でタンカーを握り潰して取り除いたけど、 手は油まみれになっちゃった。ちょっと不機嫌になる私。 その時、突然海の方からミサイルが飛んできて胸に命中する。 「きゃうんっ。」 胸での爆発に、思わず変な声を出しちゃう。恥ずかしい…。 でも、人のおっぱいに攻撃するなんてひどすぎるよ。 「よくもやってくれたね!一人残らず海の藻屑にしちゃうんだから!」 不機嫌さに加えて、恥ずかしい思いをした私は怒りが爆発する。 その怒りの矛先は目に映るもの全てに向けられた。 まずは足元を航行していた貨物船を思いっきり殴りつけて粉砕。 大きな波柱を立たせ、船も海底の土砂ごと深くに沈み込ませる。 次に、その衝撃で転覆しそうになっていた旅客船を力いっぱい踏み潰し、 さらに巡視船を埠頭ごと空高くに蹴り上げて、木端微塵にする。 そこに第二波のミサイルが飛んできたけど、回し蹴りで破壊。 これで少しは怒りが収まったけど、港は見るも無残な姿になっていた。 …八当たりはよくなかったね。私はちょっとだけ反省する。 んで、今度はちゃんと攻撃してきた相手に向かって海の上を歩いていく。 海は深くても踝を濡らす程度の深さしか無く、水の抵抗もないので 陸と変わらない速度で…っというか、破壊する対象がない分だいぶ速く。 そしてあっという間にご対面。浮かんでいたのは護衛艦が三隻。 思ったよりもずっと小さな軍艦に、ちょっと拍子抜けしちゃう。 まあ、にっくき敵なのでたっぷりと可愛がってあげるけど。 「さっきはミサイルのプレゼントをありがとう。ちょっと驚いちゃった。  でも、貰いっぱなしは良くないから、私からもプレゼントをあげるね。」 笑顔で語りかける私。目は笑ってないけど。 「じゃ、初めにこの船を太ももで優しく挟んであげる。」 そう言って一隻の護衛艦を易々と持ち上げると、落ちないようにしながら 太ももでしっかりと固定したら、ゆっくりと挟む力を強くしていく。 ギシギシ…バキッ 軋みながらだんだん変形する軍艦。小人さんが銃撃してるのか、チカチカ光ってる。 海面の二隻も盛んにミサイルを撃ってるみたいだけど、全然効かないよ。 「あはっ、そう急かさないでよ。すぐに順番が来るんだから。  ほら、こうやってぐりぐりしちゃえばね。…えいっ。」 私は脚を前後に動かしながら護衛艦を擦りつけていき、最後は一気に潰した。 そしてぺしゃんこになった残骸を放り投げると、次の獲物の上に移動する。 「今度はこの船に乗ってあげる。私の身体をたっぷりと堪能してね。」 一瞬で潰してしまわないよう慎重に腰を下ろしながら、座り込んでいく。 けど、ほんの少し体重を乗せただけで護衛艦は構造物が全部潰れ、沈没しちゃった。 私ってそんなに重たいのかなぁ。ちょっとショックだよ…。 でも、すぐに気を取り直して最後の一隻にも魔の手を伸ばす。 そして潰さないように摘みあげると、胸元に持っていく。 「ふふ、最後の一隻になっちゃったね。でも、安心していいんだよ。  私のおっぱいで挟んであげるから。ほら、ぷにぷにしてるでしょ。」 そう言って、見せつけるようにしながらおっぱいを水着越しに軽く押す。 「まさかこんな柔らかいおっぱいに潰されちゃったりしないよね。」 私はくすくす笑いながら、小馬鹿にするように言う。 「けど、物は試しって言うし、確かめてみよっか。  それじゃ、おっぱいで挟んじゃうね。」 そう言うや否や、私は護衛艦を胸の谷間に押し込めて挟み込んでいく。 んで、ちょっとは抵抗するかなっと期待してみたけど、やっぱり駄目〜。 すぐに圧縮されて鉄の塊になっちゃった。貧弱ぅ。 こうして私は二つの都市に続いて、港湾都市も破壊しちゃった。 さらに、おっぱいを攻撃してきたえっちな軍艦さんも破壊。 最後の方はちょっと暴走しちゃったけど…。ああ、思い出すだけでも恥ずかしい…。 なんて思いながらも、それがクセになっちゃう侵略者であった。 そして世界はわずか数日で侵略され、人類も彼女にひれ伏した。 ちょっとダークな面を覚えた桃衣に可愛がられながら…。 おしまい